ライブ会場を熱狂で包み、寝室にやすらぎを運ぶ全方位型エレクトロニカの最高峰「Four Tet - "Pause"」
こんにちは、Minimal Orderです。当サイトではトラックメイカーとしての私が衝撃を受けた傑作たちをご紹介しています。本日は第3回!
◆鳥肌ポイント
- 機械的な反復と人間的な楽器演奏の感触が高い技巧とセンスで美しく編まれている
- (本記事のタイトルでも触れていますが)ライブ会場で人々を踊り狂わすこともできるし、寝室で微睡ませることもできる。「(ビートの)力強さ」と「(メロディの)優しさ」が「美しさ」という共通項を持ちながらうまく共存
- サンプリングされている楽器(特に弦楽器)が「ここにはこの音しかハマり得ない!」と唸ってしまうくらいカッコいいフレーズを切り取っている
- 反復していないようで反復している、反復しているようで反復していない。車窓からの景色を眺めるような高揚感
◆おすすめトラック:Twenty Three
◆個人的なストーリー
もはや大ファン過ぎて、好きな理由とかいつ好きになったとか冷静に考えを巡らせることができません笑。ご本人がどうジャンルを定義しているかは別として、エレクトロニカといえばFour Tet(フォーテット)みたいなところはあります。多分。
2000年代の初期作品PauseやRounds、Everything Ecstaticから最新作Sixteen Oceansはもちろんのこと、盟友Steve ReidとのプロジェクトKieran Hebden & Steve Reidまですべての作品にぞっこんになっています。
どの作品を聴いていても感じるのは、「楽器なんてなんでもいいじゃん?」ていう哲学。(必要な音という)目的のためには手段を選ばない男です。もともとはFridgeというバンドでギターを担当していましたが、わりと速攻で辞めてソロプロジェクトFour Tetを始動。PCで多様なサンプリングからなる楽曲を製作し、矢継ぎ早に世に出していきます。
彼の手にかかれば、生の楽器が機械のように反復・痙攣しだし、かと思えばコンピューターで作った音が小鳥のように息吹き、さえずりだす。そう感じます。
音楽を聴くのに目的はいりません。しかし、日頃あまり音楽を聴かない方で、もし彼の作品が気になったという方は「なにかに集中したいとき」や「くつろぎたいとき」などに聴いてみると良いかもしれません。ビビッとくる瞬間が必ずや訪れるはずです。
最新アルバムSixteen Oceansより"Baby"
以下は、筆者の参加したフェスティバル[Warehouse Project 2019] SATURDAY 26TH OCTOBER curated by Four Tetにて。
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